Q.アブレーションについて

ジンク材めっき表面に黒点が発生しました。
一般的にはどういった部類の不良になりますか?
原因、対策、品質的影響などについて知りたい。



A.
現物を見ていないのでアブレーションの程度が分かりませんが一般的な見解を
ご連絡致します。


1.まえがき

 長距離輸送された亜鉛めっき鋼板の表面に稀に直径1〜5mmの黒点が発生すること
があります。
その発生頻度は少なく、初めて見る人は製鉄所での欠陥、例えば異物付着或いは不
めっきではないかと
指摘される場合がありますが、これが「アブレーション」という現象です。


2.原因について

 輸送途中での振動及び衝撃などで亜鉛めっき鋼板相互が摩擦することによって発生
する。
梱包されたコイルやシートは輸送中では常に振動や衝撃を受けており、その為に鋼板
の各層の間では
僅かながらスリップが発生している。
 めっき表面の凸部が優先的に黒変色する。黒点の発生は散砂状、帯状になったりす
るが、
向かい合った2枚の鋼板の相対する表面にほぼ同形のパターンで現れ、広範に発生し
ている場合は
広範の裏側にも同様のパターンが現れるのが特徴です。


3.品質影響について

1)黒点の元素分析結果概要
 鉄の検出はなく、酸素が検出される。他の元素は良好部と比べ特に変化はない。即
ち、表面が荒れ、
その部分が僅かに参加されているといえる。
2)黒色部の断面顕微鏡観察結果
 亜鉛層ではほとんど変化が認められない。


これらの結果で「アブレーション」の黒点は表面が酸化皮膜で覆われた表層の浅いキ
ズであることが
判ります。黒点の発生した部分でも亜鉛で覆われており、本来の耐食性能を有してい
ます。


4.対策について

1)コイルの巻きテンション及びシートを強く均等に行う。
2)コイルの置場は緩衝材を敷く。
3)製品の移動(ハンドリングの増加)を極力減少する。
4)輸送業者への積荷方法の指導。

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